システム管理コマンド
システム管理における調査方法をまとめました。
■free コマンド
⇒ 物理メモリの使用状況を表示します。また、/proc/meminfoを整形している
(単位は KB)
$ free total used free shared buffers cached Mem: 254728 249576 5152 0 14848 125780 -/+ buffers/cache: 108948 145780 Swap: 522104 74740 447364
UNIX系OSでは、各プロセスに対しメモリ使用領域を動的に割当て、その残りをバッ
ファとキャッシュに利用してディスク入出力の負荷を減らしている特徴があります。
一見、空き領域が "5152KB" しか残っておらず、物理メモリ不足を疑いがち
ですが、バッファとキャッシュに転用された分も考慮する必要があります。
空きメモリを調べるためには [ free + buffers + cached ] で計算出来ます。
5152 + 14848 + 125780 = 145780KB ~~~~~~~~
物理メモリの実質サイズを調査するには -/+ buffers/cache: で確認します。
また、Swap領域を微少に使用していますが、これは物理メモリを使いきれていな
いのではなく、カーネルが物理メモリ内で活動しているプロセスの少ない部分を
自動検知し、Swap領域に退避しているということを意味しています。
★まとめ
・UNIX系OSでは、各プロセスに対してカーネルがメモリを動的に割当てている。
・メモリを共有するアプリケーションも多々存在する。
⇒ 解析するにはカーネルの知識が必要。
・物理メモリの全体サイズを測る場合にfreeコマンドが最適
■vmstatコマンド
⇒ プロセス・メモリ・CPUなどの稼動情報を表示します。
(単位は KB)
$ vmstat 2 5 (2秒間隔で5回実行する) procs memory swap io system cpu r b w swpd free buff cache si so bi bo in cs us sy id 0 0 0 74740 5152 14840 125788 0 1 18 24 111 20 1 1 98 0 0 0 74740 5436 15156 125440 0 0 0 0 102 12 0 0 100 0 0 0 74740 5436 15156 125440 0 0 0 0 102 11 0 0 100 0 0 0 74740 5432 15160 125440 0 0 0 12 104 14 0 0 100 0 0 0 74740 5432 15160 125440 0 0 0 0 104 12 0 0 100
☆注目すべき箇所
・procs
b …入出力待ちでブロックされているプロセス数。数値が大きい程、ディス クI/Oに問題があると考えられる。
・swap
si …ディスクからスワップインされているメモリの容量。一時的または定時 的に発生する場合は問題なし。
so …ディスクにスワップアウトされているメモリの容量。一時的に発生する 場合は問題なし。定時的にSwap領域に書き込む場合が発生している場合 は物理メモリが不足している可能性がある。 (単にCPU処理能力が不足しているだけの場合もあり一概には言えない)
・cpu (%)
us …CPU総時間当たりのユーザー時間の割合。数値が少ない方が望ましい。
sy …CPU総時間当たりのシステム時間の割合。数値が少ない方が望ましい。
★まとめ
・利用状況をまとめて表示するため、リアルタイムな出力がされる。