PPAP対策 セキュリティ上の問題点
PPAP対策とは、日本の企業文化でよく使われてきたファイル送信方法「PPAP」に対するセキュリティ上の懸念と、その対策を指します。以下に、PPAPの仕組みとそれに伴うセキュリティ上の問題点を説明し、その後に一般的な対策も紹介します。
🔐 PPAPとは?
PPAPとは、日本で一般的に使われてきた、メールでパスワード付きZIPファイルを送信し、その後に別メールでパスワードを送る方法を指します。
PPAPの略(俗称):
- P:Password付きZIPファイルを送る
- P:Passwordを別送する
- A:暗号化する(Archive)
- P:Protocol(手順)
⚠️ セキュリティ上の問題点
1. ZIPファイルがウイルスチェックをすり抜ける
- パスワード付きZIPファイルは、受信側のメールサーバーやウイルス対策ソフトで中身をスキャンできない。
- 結果として、マルウェアやウイルスを含むファイルを送っても検知されない恐れがある。
2. メールが同時に盗聴・盗難されたら意味がない
- ファイルとパスワードを別々に送っても、同じネットワークやサーバー上で傍受されたら両方抜かれる可能性がある。
- セキュリティ的には「分離して送る意味が薄い」とされる。
3. 誤送信リスク
- 間違って別人にZIPファイルやパスワードを送ってしまうと、情報漏洩につながる。
- 特に手動で行うことが多いため、ヒューマンエラーが起きやすい。
4. 一手間増えるだけで利便性も低い
- ZIPファイル化、パスワード送信など、手作業が多く、業務効率を下げる。
- 本来のセキュリティを高める目的に対して、コストとリスクの方が大きい。
✅ PPAPの代替・対策例
- ファイル共有サービスの利用(Box、OneDrive、Google Driveなど)
- アクセス制限・監査ログ・期限設定などが可能。
- ウイルススキャン機能もある。
- セキュアファイル転送サービスの導入
- 「SECURE DELIVER」「HENNGE One」「クリプト便」など、安全性と利便性を兼ね備えたサービス。
- メール暗号化(S/MIME、PGPなど)
- メール本文と添付ファイルを一括で暗号化する方法。
- ゼロトラストモデルの導入
- 「信用しないこと」を前提に、認証・アクセス制御を厳格に行うアーキテクチャ。
📌 補足:日本政府や大企業の対応
- 2020年、**内閣府が「PPAP廃止」**を宣言。
- 多くの省庁や大手企業も、PPAPの使用を段階的に廃止。
💬 結論
PPAPは一見安全に見えますが、実際にはセキュリティ上の問題が多く、時代遅れの手法とされています。現在は、より安全で効率的なファイル共有手段への移行が求められています。
ちなみに・・・
🎵 ピコ太郎のPPAPとは?
- 歌詞:「I have a pen, I have an apple…」「Apple pen!」「I have a pen, I have a pineapple…」「Pineapple pen!」「Pen‑Pineapple‑Apple‑Pen!」
- 構成:4〜6語の超短文にシンプルなフレーズを繰り返すだけ。
- 演出:登場の衣装は金ヒョウ柄、ペン・林檎・パイナップルをジェスチャーで「合体」させるユニークな仕掛け。
動画自体も過剰な演出はなく、潔いシンプルさが逆に中毒性を生み、大勢がコピー&パロディ動画を投稿しました。